交通事故の過失割合でもめた場合にはどうすればいい?
【質問】
2カ月前に自動車同士の衝突事故を起こしたのですが、相手と過失割合に関してもめています。
信号のある交差点で、ちょうど交差点に進入した時に青から黄色に変わり、そのまま直進しようとしていたところ、交差点を通り抜ける直前に相手の車が、自分の自動車左側の後部に衝突してきました。
相手の方がよそ見をしていたか、赤信号なのに交差点内に進入してきたと思っているのですが、相手は「自分の方が青信号だった」と言っています。
交通事故の検分に来た警察にちゃんとその旨を伝え、衝突している部分からも私の方が交差点内に進入していて通り抜ける直前であったと警察の方も言ってくれています。
私と相手方、双方の保険会社を通じて話をしていて、私の保険会社は過失割合を2:8と言っていたのですが、相手の方がその過失割合で納得せずに8:2と私の方の過失が大きい分でないと示談をしないとごねているそうです。
どう考えても相手の方が悪いのに、過失割合のことで揉めて示談がすすんでいません。
私の怪我の治療費は一旦保険会社が支払ってくれていて、車の修理費も車両保険を使うため当座は問題がないのですが、いつまでも交通事故の示談が終わらないことに正直うんざりしてきています。
示談をすすめるためにも過失割合を少し譲歩した方が良いのでしょうか?
それとも弁護士を雇って法的に相手方と争った方が良いのでしょうか?
【回答】
交通事故において、交通事故での状況の証言が異なり、過失割合において大きくもめることがあります。
そもそも過失割合は、警察の捜査や調書をもとに保険会社が決めるため、過失割合を大きく変更させるためには、新たな証拠や証言者が必要となってきます。
そのため、保険会社の方でも過失割合でもめた際に、10%程度の駆け引きがあることがありますが、それを大きく超えるという事はあまりありません。
質問者の場合は両方に保険会社が介入しているため、保険会社が提示している過失割合で妥当なものであると考えられますので、大きく譲歩する必要はありません。
また、相手方が示談に応じず話し合いが長期化した場合などは、保険会社自身が弁護士を雇って加害者側と示談交渉を開始することもありますので、基本的には保険会社に任せる形で問題がないと言えます。
もし、加害者が直接質問者のところに押しかけたり、電話をかけてきたような場合には、保険会社に一任している旨を伝えて、絶対に直接交渉には応じないようにしましょう。
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交通事故における過失割合で加害者と揉めた場合、加害者の主張が不当であるケースでは、弁護士を介入させ、対処する方法がある。過失割合における口論を個人でまるく収めるのは、容易ではない。
個人で保険会社と交通事故の示談交渉をするのには限界があるため、示談交渉がうまくいかない場合には弁護士に任せた方がうまくいく。
簡単な示談で済むだろうと思っていると、後になって交通事故の相手が嘘をついてくることは珍しくない。交通事故直後に警察へ適切な届け出をし、後で困らないように証拠を残しておくことが大事。
交通事故の示談を弁護士に依頼するのに弁護士費用特約を使おうとしたら対象外と言われる事があるが、保険の約款を確認してみると利用できるのに勘違いされていたという事例もあるため注意が必要である。
軽微な交通事故などの場合には、弁護士に示談交渉を依頼した結果、増額分よりも弁護料が高くなって、結果的に赤字になる可能性がないわけではない。