交通事故に遭ったら絶対に弁護士を雇った方が良いの?
【質問】
私が自宅の近くにある交差点の横断歩道を渡っている時、安全確認をせずに右折してきた車にはねられ、腕の骨折と足首の捻挫を負う交通事故に遭いました。
その後、腕の手術が無事に終了し、保存療法をしていく方針になりました。
話は変わり、身近な友人も過去に交通事故に遭ったという話を聞いていまして、その時は弁護士に依頼したと聞きました。
なにやら慰謝料が通常よりも増えたという事でしたが、あまりよく覚えていません。
本来であれば弁護士に依頼するのが良いのかもしれませんが、どこか敷居の高さを感じていたり、依頼するのに高い費用がかかるのではないかと、不安に思っているところもあります。
また、全ての人が同じように依頼し、交通事故を処理しているようにも思えませんし、現に身近な人からは雇っていないという話も過去に聞いた事があります。
そこで思ったのですが、私のようなケースですと、弁護士を雇った方が良いのでしょうか。
依頼した時のメリットやデメリットがわかりますと、今後本格的に依頼するかどうか考えやすくなると思っています。
正直、加害者に対して悔しい思いを持っていますので、少しでも納得いく形で終わらせたいという事を考えています。
【回答】
交通事故において、被害者が弁護士に依頼する最大とも言えるメリットは、賠償金が増額する事と思います。
ご自身で対応される場合、自賠責保険あるいは任意保険で処理されますが、それらの基準では慰謝料の額に限界があるのです。
対して弁護士を雇った場合、裁判所基準で慰謝料を請求できます。
こちらは、過去の判例であったり、法律的な観点から交通事故を判断したりする事で正当な主張をし、賠償金を請求するものです。
三つの基準の中でも、最も金額が高くなります。
また、交通事故の解決への期間が短縮されるのも良いところです。
ご自身で対応する場合、自分で加害者側の保険会社と交渉するなど、やりとりをしなければなりません。
そういったところに不安や煩わしさを感じるでしょうが、その点の問題がなくなります。
他にも、後遺障害等級が認められやすくなったり、被害者にとって有利に進めやすくなったりする、そして被害者にとっては精神的に楽になるのも大きなメリットかと思います。
しいて、弁護士に依頼するかどうかを考えるべきところがあるとするなら、費用倒れするかどうかでしょう。
弁護士費用が賠償金を上回る結果になると、増額というメリットすら被害者は受けられなくなってしまいます。
軽傷であったり、物損事故であったりするケースですとそうなりやすいですが、質問者様の場合には骨折など、手術を伴う怪我を負っているようであるため、弁護士に依頼する事で、慰謝料の増額を見込めるのではないでしょうか。
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ひき逃げのような悪質な交通事故では、その事実を証明できれば慰謝料を増額する交渉は可能である。弁護士基準での増額の交渉を個人で行うのは難しいので、弁護士の知恵を借りるべきである。
交通事故に遭われた被害者が受け取れる賠償金を増やすためには、自身で事故後の処理を進めるのではなく、弁護士に依頼し、弁護士基準で慰謝料を請求するのが望ましい。
交通事故の被害者となり、マイカーを壊されてしまった場合、賠償金を請求できる。しかし、損害賠償制度で被害者が利得する状況は認められないため、新車を買い直してもらうのは難しい。
交通事故のトラブルにおいて弁護士を雇う事には様々なメリットがある。しかし、必ずしも支払われる賠償金の金額が増えるとは限らないため、弁護士費用特約の利用も視野に入れるべきである。
交通事故における損害賠償の請求には時効が存在し、規定の期間を経過してしまうと被害者の請求権が失われる。しかし、ひき逃げなどの特殊なケースにおいては、通常の時効とは期間が異なる。