交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると費用はどのくらいですか?
【質問】
2か月前に自家用車で通勤途中の父が、交通事故で亡くなりました。
相手方の運転手も亡くなる大きな事故だったので、お互いの損保会社を介して話し合いがされていますが、交通事故の過失割合で大きくもめています。
父が亡くなり、母は心痛のため寝込んでおり、私も仕事で示談のために時間をさけないので、示談交渉を弁護士に依頼しようかと思っています。
ですが、「弁護士に交通事故の示談を頼むと、保険金のほとんどが弁護士費用で消えてしまう。」と聞いたことがあり、そこまで費用が掛かるのならば弁護士に頼むのはやめようかと思っています。
大体でよいので弁護士費用はどのくらい掛かるのか教えてください。
【回答】
交通事故の示談に限らず、弁護士の報酬は弁護士自身が自由に決めることができるため、「交通事故の弁護士費用はこのくらい」と一律に言い難い面があります。
また、依頼者ごとに事情や交通事故の状況が違うため、弁護士費用も大きく変わることになります。
ですが、事前に弁護士費用がどのくらいになるか知りたいと言うのは、依頼を検討している方からすると大きな問題の一つだと思います。
ここでは平均的な費用の説明をしたいと思います。
初めは弁護士に交通事故の状況や加害者や損保会社との交渉の内容を説明して、相談をするところから始まります。
弁護士の相談料は30分で5000円ほどのところが多く、初回の相談のみ無料としているところもあります。
当弁護士団では、無料の電話相談窓口やメールでの問い合わせも受け付けております。
正式に依頼する際には、着手金として請求する損害補償金の3~8%程度必要になります。
損害補償請求額が高くなるほど、パーセンテージが下がっていきます。
また、実際に損保会社から損害訴訟金が支払われて依頼が完了した際には、成功報酬として実際に受け取った金額の6~18%ほどを支払うことになります。
他には裁判費用などに数万円程度かかりますが、弁護士事務所によっては出張交通費・書類作成費用などの諸費用を多額に請求するところもあり注意が必要です。
しかし、見ていただいたらわかるように、弁護士に交通事故の示談を依頼した場合、9%~26%の費用となるため、「弁護士に交通事故の示談を頼むと、保険金のほとんどが弁護士費用で消えてしまう。」と言うのは誇張された表現であることが分かります。
仮に個人で示談交渉をしていて保険会社からの提示額が500万円だったが、弁護士が介入したことにより2500万円にアップしたケースだと、弁護士費用の15%の375万円を差し引いても2125万円になり、当初より1625万円も手元に入ってくる金額が増えることになります。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
個人で交通事故の示談交渉をした場合、様々な理由から弁護士が示談した場合の示談金額を超えることは難しく・・・示談金額に拘るのならば、弁護士に依頼した方が良い。
遠方地であるために交通事故の示談を弁護士に依頼することをためらっているのならば、全国対応をしている弁護士事務所や弁護士団に、一度相談した方が良い。
交通事故の刑事記録とは、交通事故の状況を捜査した実況検分書や被害者・加害者などの証言をまとめた供述調書が主であり、検察庁に開示・交付を申請する必要がある。
自動車同士の事故で警察の調書が終わってから、過失割合の主張でお互いの言い分が食い違うことが多く、過失割合を認めさせるには、客観的な状況証拠が必要になる。
弁護士に交通事故の示談を依頼することは、長期化するとは一概に言えない。多くの場合は依頼主の意向に沿った示談をする為、早期に解決することもある。