むち打ちの症状とは、どのような症状なの?
むち打ちの症状と言われて、真っ先に思い付くのが首のひきつるような痛みだと思います。
しかし、「むち打ちの種類」でも、むち打ちを引き起こしている体の原因が多彩であるため、症状も多岐に亘ります。
むち打ちの原因で一番多いのが、交通事故の衝撃により筋肉組織や靭帯が損傷したことに起因するものです。
筋肉は、細い糸のような筋肉組織が束になっているため、衝撃により筋肉組織の一部が切れてしまうことがあります。
スポーツの経験者ならば練習の後に筋肉痛が起ったことがあると思いますが、それは筋肉疲労によるもののほかに、トレーニングにより筋肉組織が切れてしまったことも一因にあります。
筋肉が切れているのですから、むち打ちでも痛みを感じるのは当然です。
切れないまでも、筋肉組織や靭帯が伸びると言ったことがあり、「むち打ちだと伸ばすと痛い」と言うのは、筋肉組織が傷ついているにもかかわらず、さらに負荷をかけてしまっているからです。
さまざまなむち打ちの症状
むち打ちの症状で、そのほかに出やすいのが頭痛や肩こりです。
首の痛い部分をかばうような動きになるため、首以外の健康な筋肉を使い慣れない動かし方をするため、頭痛や肩こりを誘引してしまいます。
脳髄液減少症型のむち打ちであれば、脳髄液の減少に伴い頭痛になる事が知られています。
また、脳髄液減少症は脳や脊髄に影響を与えるため、めまいや吐き気、体のだるさなどの症状があらわれることがあります。
根症状型のむち打ちは神経を圧迫しているため、指や腕・顔面などの痛みや麻痺を引き起こします。
軽度の圧迫の場合は痛みや麻痺までもいかず倦怠感程度の症状のケースもあり、「交通事故の後、なんだか肩や腕が重だるい」と思っていたら、根症状型のむち打ちであったと言う事もあります。
後部交感神経症候群のむち打ちは、交感神経の血行障害を引き起こすため、主に神経系の症状が出ます。
簡単に言うと、「交感神経に血液が十分に流れない=交感神経に酸素や栄養が十分に供給されない」という事なので、交感神経がうまく働かなくなります。
後部交感神経症候群のむち打ちでは、頭痛やめまい・耳鳴り・吐き気・倦怠感・眼精疲労など、自律神経失調症や更年期障害によく似た症状が出ます。
自律神経失調症も更年期障害も、ストレスやホルモンバランスの崩れにより、交感神経と副交感神経の働きがくるってしまうことが原因であるため、発症する症状は同じといえます。
そのため、「交通事故後、更年期障害になった(更年期障害の症状がひどくなった)」「交通事故にあってから、数週間後に自律神経失調症と診断された。」と、一見して交通事故とは因果関係がなさそうでも、実は後部交感神経症候群のむち打ちが原因であると言う事も十分考えられます。
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むち打ちの症状は痛みだけではなく、めまいや吐き気・頭痛など一見してむち打ちと関係のないものが、むち打ちが原因となっている事もあるので、症状が改善するまで治療を続ける方が良い。
交通事故による怪我で多いむち打ちの症状は損傷箇所・程度によって、痛みやこりのほか、めまいや頭痛など様々である。画像診断のほか神経学的検査や医師の所見も含めることで症状を証明することができる。
むち打ちは 「外傷性頸部症候群」と言われ、「頸椎捻挫」のタイプが多いが、「根症状型」「後部交感神経症候群」「脳髄液減少症」と言った種類もある。
一般的なむち打ちの治療は、湿布や鎮痛剤の投薬や頸椎の牽引などがあるが、むち打ちの種類によっては手術や特殊な治療が行われる。
むち打ちでも医師からの後遺障害である旨の診断書があると、後遺障害として認定されるケースがあるが、治療頻度や治療期間などいくつかのハードルがあるため、弁護士からアドバイスを受ける方が良い。