むち打ちには、いくつかの種類があります
むち打ちは交通事故などで首に衝撃が加わり、首の筋がひきつるように痛むと言うのが、普通に思いつくむち打ちの症状ですが、実はむち打ちにはいくつかの種類があります。
むち打ちの正式名称は「外傷性頸部症候群」と言います。
そのなかでも、首の筋肉組織の損傷や靭帯が伸びるなどの「頸椎捻挫」が、むち打ちの多くを占めます。
誰もが足を捻ってくじいたことがあると思いますが、この種類のむち打ちは「捻挫」と言う言葉通り「首を捻ってくじいた状態」です。
筋肉痛や筋肉や靭帯の損傷のため、湿布などで炎症を抑え、場合によっては鎮痛剤を併用して、自然治癒するのを中心とした治療がされます。
頸椎捻挫以外のむち打ちの種類
その次に多い種類が「根症状型」です。
脊椎(背骨)の中には脊髄と言われる神経の大動脈と言えるものがあるのですが、脊髄から脊椎と脊椎の間を通って、神経根と呼ばれる神経が手足や内臓に繋がっています。
しかし、むち打ちで頸椎(首の骨)が歪んでしまい、神経根を引っ張ってしまったり、頸椎同士で神経根を挟み込んで圧迫したりしてしまうことがあります。
それにより、神経の伝達に障害が出てしまい、手や首に怪我や筋肉的な損傷がないにもかかわらず、麻痺や痛みを感じます。
「後部交感神経症候群」は、根症状型が神経の障害であるのに対して、血管の障害になります。
後部交感神経症候群では、頸椎の変形などにより神経ではなく血管を圧迫するなどして、脊髄内の血流障害が起こることにより、頭痛やめまい・耳鳴り・吐き気などの症状が現れます。
もう一つ、まれな種類のむち打ちに「脳髄液減少症」があります。
脳と脊髄は、くも膜と言う薄い膜に覆われており、中には脳髄液で満たされています。
いうなれば、くも膜と言う風船の中に脳髄液が満タンに入っていて、中に脳と脊髄が浮かんでいる状態です。
しかし、交通事故などでくも膜が破れてしまうと脳髄液が漏れ出てしまい、脳髄液が足りなくなり、場合によってはくも膜が脳や脊髄に直接あたってしまいます。
そうすると、頭痛や吐き気、めまいなどの不定愁訴が症状として現れます。
脳髄液減少症は事故直後にすぐに症状があらわれるものもあれば、じわじわと脳髄液が漏れだし数日~数か月後になってやっと症状があらわれると言う事もあります。
どの種類のむち打ちであっても、CTやレントゲンの検査をしても見つかりづらいこともあり、初めに診てもらった医師が発見できず、交通事故に精通した熟練した医師に受診して、やっと判別すると言ったこともあります。
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むち打ちの症状は、首のひきつるような痛みが代表的なものであるが、頭痛やめまい・耳鳴り・吐き気・倦怠感など、実際には多岐に亘っている。
むち打ちの症状は痛みだけではなく、めまいや吐き気・頭痛など一見してむち打ちと関係のないものが、むち打ちが原因となっている事もあるので、症状が改善するまで治療を続ける方が良い。
むち打ちになる原因の第1位は交通事故で、追突による衝撃で頸椎捻挫や頸椎版損傷になるため発症する。
むち打ちの原因は、交通事故により頭が大きく揺さぶられたために、首が大きく鞭のようにしなる事により、捻挫や筋肉繊維の断裂、末梢神経の損傷などが起こるためである。
ストレートネックの人や運転の姿勢が正しくない場合には、軽度の交通事故時でも頸椎に負荷がかかりやすくなるため、むち打ちになりやすく治療期間が長引く可能性がある。