遷延性意識障害で弁護士を代理人にするメリットは?
交通事故の被害者が示談交渉や裁判で弁護士を代理人に指定する第一目的は、損害賠償金の増額が期待できるからですが、その他にも交通事故による遷延性意識障害に詳しい弁護士が代理人になることのメリットがたくさんあります。
・病院の紹介
遷延性意識障害は、自発呼吸はあるが意識がない最重度の後遺障害なので、入院期間が長期に及びます。
入院する病院は、どこでも良いというわけにはいかず、遷延性意識障害に関する豊富な知識を持つ医療チームと、最新設備を備えた施設が求められます。
交通事故に詳しい弁護士であれば、遷延性意識障害の人が療養するのに最適な病院を紹介することができます。
・症状固定時期の相談
一般に、遷延性意識障害を発症して1年前後で症状固定をしますが、その時期と方法について、弁護士が相談に乗ります。
・症状固定後の損害賠償請求手続きの代行
むろん、もっとも重要な損害賠償請求に関して、正当な金額の支払いを要求し、粘り強く交渉します。
弁護士に任意交渉を依頼するその他のメリット
≪成年後見人の選択に関する相談≫
遷延性意識障害の患者さんが満20歳以上の場合、成年後見人を選任する必要があります。
弁護士が代理人として、成年後見人になることも可能ですのでご相談ください。
≪自宅介護に関する相談≫
自宅介護と施設介護では、請求する賠償金に大きな差があります。
自宅介護は費用がかさむので、家族が自宅介護することを保険会社が嫌がりますが、弁護士は自宅介護とそれに付随して発生する費用の必要性を主張します。
≪保険会社の主張に関する相談≫
保険会社は、おおむね遷延性意識障害患者の余命は、そうでない人より短いという主張をもとに賠償金を減らそうとする傾向があり、被害者家族の気持ちを傷つけます。
弁護士は、判例をもとにそのような主張に対して反論します。
遷延性意識障害患者は被害者と意思の疎通ができないので、被害者の家族が保険会社と示談交渉をすることになりますが、弁護士を代理人として示談をすると、さまざまなメリットがあります。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
遷延性意識障害となった交通事故の加害者に裁判を起こす利点は、損害賠償金などの増額があるが、欠点もあるため弁護士の相談の上裁判をするか決めた方が良い。
交通事故で遷延性意識障害となった場合、被害者と被害者の看護をする家族の補償を優先した示談がなされるべきなので、身内からの示談交渉への干渉がひどい場合には弁護士に依頼するとよい。
遷延性意識障害の患者の転院先を見つけるには、現在入院している病院の紹介や自治体の窓口からの紹介、遷延性意識障害患者家族の会会員の口コミなどが有力な情報となる。
介護人が先に亡くなり遺された遷延性意識障害患者は、弁護士などが成年後見人となり、遷延性意識障害の患者名義の資産で治療を受け続けることが一般的である。
交通事故で遷延性意識障害となった場合、むち打ちや死亡事故などとは異なる損害賠償の請求項目がある。将来的に余計な経済的負担を負わされないためにも、抜けなくチェックする事が大切である。