脊髄損傷に対して行われる手術の意味合いについて

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脊髄損傷

交通事故で脊髄損傷となった場合、どんな手術が行われるの?

脊髄損傷3

現在の医療技術では、脊髄損傷は不治の障害とされています。
脊髄損傷は、背骨(脊椎)内の神経の束である脊髄が断裂した状態を指すのですが、この脊髄は他の神経組織や体組織と違い再生ができず、切れてしまうとくっつかないため、不治の病とされています。

「脊髄損傷の治療で手術をします」と医師から言われても、脊髄損傷の知識がある方ならば、「治らないのに手術をしてどうするのだ?」と疑問を持たれるかもしれません。
しかし、手術することにより脊髄損傷の症状を緩和したり、悪化を防ぐことができたりするため、手術が行われることがあります。

交通事故で脊髄損傷となった場合、脊椎の骨折を伴うことがあります。
脊髄は脊椎の中を通っていますので、骨折した骨片により脊髄を圧迫したり、時として脊椎を新たに損傷する危険性があります。
例えて言うのならば、ストローが脊椎・うどんが脊髄で、ストローの中にうどんが通っている状態だとします。
ストローが折れてささくれ立ってしまうと、ストローが折れてとがっているところで、中のうどんを傷つけてしまったり、真っ二つに切ってしまう危険性があります。

それを予防する意味で、脊髄損傷でも手術をすることがあるのです。

神経除圧術と脊髄固定術

脊髄損傷に関係する手術には大きく2つあります。

1つが神経除圧術です。
脊髄は神経の束であり、筋肉を曲げる、体温調節をする、痛覚や触覚などを脳に伝えるなどの神経の伝達を、電気刺激という形で行っています。
折れた骨などが脊髄を圧迫してしまうと、この電気伝達が阻害されてしまうため、手足に痺れが出たり、痛覚などの感覚麻痺が起こったりします。

この場合、折れた骨片を除去したり、脊髄を圧迫している骨の出っ張りを削るという手術が行われます。
もともと、脊髄が圧迫されていることにより症状が出ているため、圧迫を取りのぞいて脊髄部分の炎症が治まると、劇的に回復することがあります。
当初は重度の脊髄損傷と思われた患者が、神経除圧術の手術をしたところ、軽度の症状にまで回復したという例もあります。

2つ目が脊髄固定術です。
交通事故で脊椎が複雑骨折したり、脱臼で大きくずれていたり、骨粗しょう症などで骨がもろくなっている場合には、現状では脊髄損傷ではない部分まで脊髄損傷となったり、脊髄損傷の部分がさらに拡大する危険性があります。

それを防ぐ意味で、本人の骨盤から骨をとって脊椎に移植したり、金属のプレートを使ってボルトで固定するといった手術が行われます。
この手術は、脊髄損傷を改善するというよりも、現状よりも悪くしないといった意味合いが大きいです。

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