交通事故によるむち打ちで後遺障害等級認定が難しい理由とは
むち打ちは交通事故で生じることが多い症状です。
首の痛みや肩こりの症状が収まらず、日常生活を送るうえでのネックになります。
ただ、交通事故で受けた怪我としては軽視されがちです。
交通事故が原因でむち打ちになって後遺症が残ってしまう場合は、相手方の保険会社から賠償金を受け取りたいと思うのは当然です。
しかし、後遺障害等級の認定をしてもらうためにはいくつかの条件があります。
そのひとつが継続的に病院に通っていることです。
通院した通算の期間が6ヶ月以上であるとともに、通院した実日数が100日程度であるのが目安となります。
客観的にむち打ちの症状が日常生活を送るにあたっての障害となっていることを理解してもらう必要があります。
また、交通事故と後遺症の因果関係があることを証明しないといけません。
事故車両の写真や修理見積などがあると望ましいです。
さらに、受傷直後から一貫して同じ症状内容を主張してその症状が連続しているかも大切です。
残存する症状が交通事故によるものであれば、後遺障害を認定する方向の判断につながっていきます。
医学的に自覚症状を説明する
むち打ちは医学的に証明できないことも多く、自覚症状を客観的に伝えるのが難しいです。
しかし、証明できる方法がまったくないというわけではなく、神経学的検査の結果を示すのがひとつの方法です。
また、レントゲンやMRI、CTなどの画像を用いての患者の症状や原因を医師が判断する画像所見を示すのも効果的です。
むち打ちの自覚症状を医学的に証明することができれば、後遺症が認められる可能性は高まります。
重度なものから軽度なものまでむち打ちの症状は人それぞれ異なるものです。
認定基準に当てはまる程度の症状であれば、後遺障害等級を受けることはできます。
残存する症状が重ければ重いほど、高い等級に該当します。
どの等級となるかによって得られる金額は大きく異なるものです。
画像所見が認められない場合もあるものの、14級の後遺症が認定される可能性もないわけではありません。
むち打ちの症状に頭を悩ませているのに後遺障害等級が認められないのは心苦しいものです。
確実に後遺障害等級が認定される可能性を高めるのなら、弁護士に依頼するのがよいといえます。
どういった対応をすればよいかを熟知しているため、加害者側との交渉も万全です。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
一般的にむち打ちで後遺障害等級認定を受けるための条件は難しいとされる。画像検査に写らない、本当に症状があるか分からないなど、様々な理由がある。
一般的なむち打ちの治療は、湿布や鎮痛剤の投薬や頸椎の牽引などがあるが、むち打ちの種類によっては手術や特殊な治療が行われる。
むち打ちは後遺障害等級の認定を受けづらい。後遺障害診断書の内容に着目し、場合によっては弁護士から主治医へ必要な検査の依頼や、後遺障害診断書の作成要領の提案などを依頼するのが望ましい。
むち打ちは軽い症状と見られがちだが、後遺障害等級の認定が下りる可能性はある。後遺障害等級認定に必要な書類を用意し、ポイントを抑える事が大事である。
交通事故の被害者本人が、むち打ちだと思うのが自覚症状(自覚所見)で、医師がMRIなどの画像でむち打ちと判断するのが医学的他覚所見である。