むち打ちの治療に整体院が効果的なケースとは?
交通事故でむち打ちとなった時に、「病院に行くよりも整体院に行ったほうが早くよくなる」と言う人もいます。
特に普段から腰痛や肩こりなどで整体院を利用している人からは、そのような意見が聞かれるのですが、むち打ちの治療には一般の病院よりも整体院が優れているのでしょうか?
そもそも、むち打ちは筋肉組織の損傷によって痛みが発生することが多いため、鎮痛剤で痛みを抑えながら、自己修復による筋肉組織の回復を待つというのが一般的です。
そのため、整体院でのマッサージは血行が良くなることにより自己修復が早くなるという効果が望める一方で、傷ついた筋肉組織に負担をかけて悪化させる可能性もあります。
整体院では整体師の技術力の差が大きく、肩こりなどの血行不良による痛みに対しての技術力はあるが、交通事故によるむち打ちの治療はあまりしたことがないといった整体師であれば、むち打ちの治療として通院するのは向かないという事もあります。
骨のズレに対しての治療には有効な場合も
むち打ちの原因は筋肉組織の損傷以外にも、首の骨のズレや、骨のズレによる神経の圧迫が原因のケースもあります。
この場合にはズレている骨を正しい位置に戻すことにより、ズレによる痛みや圧迫されている神経が開放されて痛みが軽減することがあります。
「交通事故によるむち打ちの治療で整体院に行ったら、1回の施術で治った」というようなケースがこれに当たることが多いです。
一般的な病院では、首の骨に歪みが見つかった場合には、静養という形で自然回復を待つか、牽引機でまっすぐ引っ張るというのが多いため、骨の歪みを直接的に治すという事は整体院に比べて少ないと言えます。
そのため、一般的な病院では「そんなに大きく歪んでいる訳ではないので、湿布を処方して自然回復を待とう」と診断しても、実際にはその小さな歪みがある箇所の神経が圧迫されていて、痛みがいつまでたっても治らないという事もあり得ます。
では、整体院を利用するのはどのような場合がいいのかと言うと、交通事故から1週間程度経過しても痛みが引かないというケースです。
筋肉組織の損傷であれば1週間もすると修復されて痛みが軽減されるため、それ以上たっても痛みがなかなかひかない場合には頸椎の歪みが原因かもしれないので、その時点で一般の病院と並行して整体院に通院するのが良いと言えます。
ただし、一口に首の骨の歪みと言っても、手術による神経圧迫の解放でしか治療出来ないものもあるため、医師と相談の上で整体院に通院するか決めたほうが良いでしょう。
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むち打ちで接骨院に通院する場合には、手順をしっかりしてなければ保険会社から治療費が支払われない可能性があるので、事前に弁護士に相談するのも良い。
交通事故により負ったむち打ちの原因は筋肉断裂や頸椎のズレ、脳脊髄液減少症など様々な原因があるため、原因によって治療方法も違うので注意が必要である。
むち打ちを完治まで治療を続けると治療費が増えるので、治療を終えるまでは損害賠償請求ができない。そのため、完治するまで治療を続けるか、後遺障害の認定申請を検討するべきか、医師と相談する方が良い。
むち打ちの症状が交通事故から数日後に出る理由には、身体的な理由と心因的な理由があるため、数日後にむち打ちの症状が出ることは珍しくない。
交通事故によるむち打ちの治療で整体院に通院していた場合、医師による診断書を発行してもらえず、後遺障害認定がされないことがあり、その状態になると弁護士が介入しても覆すことが難しくなる。