駐車違反中に追突されてむちうちに…過失割合は?
【質問】
娘の誕生日のケーキを近くのケーキ屋に予約していたため、自動車で受け取りに行きました。
ケーキ屋はちょうど坂を上りきったところにあり、前の道は駐車禁止だったのですが、「ケーキを受け取る間だけだから」と、停めてケーキ店に行きました。
しかし、ケーキを受け取って駐車していた自動車に乗ってすぐに、自動車に追突されました。
自動車はエンジンをかけておらず完全な駐車状態だったので、「追突事故は後続車の安全運転義務違反だから0:10で、自分には過失がない。」と思っていました。
ですが、加害者の方から、「駐車禁止のところに停めていて、しかも駐車中を表すハザードランプを点けていなかった。さらに見通しの悪い坂の頂上に停めていたので、気が付くのが遅れた。相手にもこれだけの過失が有るのに、0:10では納得いかない」と、反論がありました。
お互い自動車保険の会社を通じて話し合いをしていますが、完全な平行線になっています。
駐車違反をしていた私にも、過失が有るのでしょうか?
【回答】
停止している自動車への追突は、基本的に後続車両の過失が100%となります。
しかし、「基本が100%」なだけであって、過失割合が減少するケースもあります。
例えば、駐車車両が停まっていたがために、対向車と事故になりそうになり、ハンドルを誤り駐車車両にぶつかった場合などで、悪質な駐車違反と見なされれば、駐車違反をしていた車両に過失割合を科されることがあります。
また、駐車車両を避けるために対向車線に入ったところ、対向車と事故を起こした場合には、駐車車両があったことが原因で交通事故が起こったと認定されれば、駐車車両の運転手(所有者)が事故をした対向車に対して、過失割合分を損害賠償しなければいけません。
判例では、夜間の国道で無灯火で停車していたトラックに、バイクが追突した交通事故では、トラック側に40%の過失割合が科せられたものもあるので、必ずしも駐車中の衝突事故であっても、過失が0になるとは限らないことが分かります。
質問者の場合、交通事故の時間帯が分からないので正確には言えませんが、無灯火で、坂の頂上での駐車は見通しが悪いので事故が起こりやすいとされているため、駐車違反でも悪質の部類に入りますので、10~20%の過失割合が科される可能性があります。
一度弁護士に、事故の状況を詳しく説明をして、過失が有るかどうかの判断をしてもらって、過失が有るようであれば、お互い保険会社が介入していますので、保険で修理で済ますと言うのも一つの方法です。
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交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると費用はどのくらいですか?
着手金や成功報酬などで支払われた損害賠償金の9~26%ほどが必要となるが、弁護士に示談交渉してもらった方が当初の提示金額より上がることが多く、報酬を支払っても入手できる金額が増えることとなる。
当て逃げをされた場合、保険を使って修理できないのでしょうか?
車対車の事故で、自動車の修理をする場合は、お互いの保険会社の対物賠償保険を使って修理されるが、当て逃げで相手が分からない場合には、車両保険を使うのが現実的である。
自転車も道交法上では車両とみなされるため、交通事故となった場合には過失割合が自動車と同じ割合で科されることがあり、注意が必要である。
遠方地であるために交通事故の示談を弁護士に依頼することをためらっているのならば、全国対応をしている弁護士事務所や弁護士団に、一度相談した方が良い。
他の自動車の運転手の誘導に従い事故に…相手にも過失が問えますか?
他の自動車の運転手が右折時に道を譲ってくれたとしても、安全を確認して右折する責任があるのは自分自身なので、他の運転手の腕振りなどの誘導があって事故が起こった際にも、過失を問うことはできない。