赤信号で交差点に入った自転車運転者(死亡、70代後半)でも4100万円以上取得した事例(重次法律事務所)

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解決事例のご紹介

赤信号で交差点に入った自転車運転者(死亡、70代後半)でも4100万円以上取得した事例

事例提供:重次法律事務所

【事例】
1 交差点での出会い頭の事故(貨物自動車vs自転車)で、自転車を運転していた高齢女性が死亡した。

2 信号機の変わり際の事故だったが、刑事記録により、歩行者・自転車用信号のみならず、車両用の信号機も赤になってから、自転車が交差点に進入したことが判明した。

3 自転車運転者側の保険会社が、当初、人身傷害保険の性質を有する特約について、相手方から損害賠償金を得た後の請求(後行請求)しか出来ないと虚偽の説明をしたが、弁護士が先行請求出来るはずではないか、と強く確認を求めたところ、先行請求が可能な保険と認めた。

4 当時、先行請求された人身傷害保険金は、訴訟基準での損害評価額のうち、被害者が過失相殺される部分から充当されるとする「訴訟基準差額説」を最高裁が判示した直後だった。

5 弁護士が人傷保険を先行請求することで、約2千万円の人傷保険金は過失相殺される部分に充当され、相手方からも約2千万円を取得。赤信号で突入した自転車(高齢・年金生活、基本過失割合80%)について、総額4100万円の補償を得た。

1 人身傷害保険と保険会社の対応
 
被害者の夫が人身傷害保険の性質を有する保険に加入していた。財閥系の大手保険会社だったが、同保険会社は相手方から損害賠償金を取得した後でなければ当該保険は使用できない(後行請求しか出来ない)と虚偽の説明をしていた。このため、遺族は後行請求しか出来ないと信じており、自賠責保険の先行請求に着手しかかっていた。
 
当時、最高裁が人傷保険を先行請求した事案について、訴訟基準差額説を採用する判決を出した直後であり(最高裁平成24年2月20日判決)、先行請求した場合には、同保険金を被害者の過失部分に充当でき、被害者には断然、有利となる。
 
このため、当事務所から先行請求も出来る筈だと保険会社に確認したところ、担当者はしどろもどろになって、あれこれ言い訳をした挙句、先行請求も出来ることを認めた。

2 人身傷害保険を先行請求して約2200万円を取得した後、相手方保険会社に訴訟を提起して約1900万円を取得、総計4100万円以上を取得した。

3 交差点で、赤信号で進入した自転車と、青信号で進入した四輪車の出会い頭の事故の場合、基本過失割合は80:20である。これに高齢者補正をすれば、70:30となる。
 
当事務所では、信号機の変わり際であったことから、充分に衝突を回避できた点を主張して、更なる補正(四輪車の「著しい過失」補正)主張した。
 
訴訟提起後、上記事例における「著しい過失」補正幅の基準が20%から10%に変わっており、裁判所は「著しい過失」とまではいえないとして、補正を5%だけ認めた。
これにより、全損害評価額の35%に当たる約1900万円を追加取得した。

【弁護士からのアドバイス】
記事提供者:重次法律事務所

1 人身傷害保険(保険会社により名称は異なる)については、平成24年2月と5月の最高裁判決が訴訟基準差額説を採用、更に、改正保険法が差額説を強行規定として定めており、過失割合部分に充当されます。

2 もっとも、実際に過失割合部分に充当させるには、人身傷害保険を先行請求しないと、人身傷害保険会社は、なかなか払おうとしません。このため、特に金額の大きな死亡事故の場合では、人身傷害保険を先行請求することが重要になります。

3 他方、後遺障害事案において先行請求して、後遺障害部分の等級認定にかかわる自賠責保険金の請求まで人身傷害保険会社に委ねると、高い等級が取れないような申請書類の選別・提出をされかねません。このような場合には、傷害部分についてのみ人身傷害保険を先行請求し、後遺障害部分は後行請求をする、といった使い分けも検討する必要があります。

4 人身傷害保険をどのように使うか、によって、最終的に被害者が取得できる手取り金額が大きく変わる場合が少なくないため、人身傷害保険に加入している交通事故の被害者の方は、人身傷害保険に詳しい被害者専門の弁護士に依頼することをお勧めします。

5 なお、本稿を書いている平成28年4月時点においても、人身傷害保険については、大手財閥系の保険会社でさえ、必ずしも担当者が理解しておらず、適切な手続きが取られないケースの方が多いと感じます。
 
したがって、保険会社に誤導されないためにも、人身傷害保険に詳しい被害者側弁護士を探すことが極めて重要になることがあります。

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